ari ari diary

多分、駄文

あるキング/伊坂幸太郎

通勤の地下鉄内は割と暇なので、小説を買って、1ヶ月ほどかけてちまちまと読んでいた。活字とか久々。


あるキング (徳間文庫)

あるキング (徳間文庫)

この作品は、いままでの伊坂幸太郎作品とは違います。意外性や、ハッとする展開はありません。あるのは、天才野球選手の不思議なお話。喜劇なのか悲劇なのか、寓話なのか伝記なのか。キーワードはシェイクスピアの名作「マクベス」に登場する三人の魔女、そして劇中の有名な台詞。「きれいはきたない」の原語は「Fair is foul.」。フェアとファウル。野球用語が含まれているのも、偶然なのか必然なのか。バットを持った孤独な王様が、みんなのために本塁打を打つ、そういう物語。

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そう、そういう物語。
貧弱な僕の語彙ではこれ以上のナイスな感想は出てこん。
個人的には、「どうして『野球』っていうか知ってるか?」というセリフが妙に頭に残ってる。


「この作品は、いままでの伊坂幸太郎作品とは違います。意外性や、ハッとする展開はありません。」とある通り、
今までの、伊坂ミステリーを期待して読むと、ちょっと物足りないかも。
ただ、小説久しぶりだった僕にとっては、やはり伊坂作品は読みやすいことこの上ないな、と再認識した。